苦難に感謝する
大リーグ大谷選手の通訳の話が世間をにぎわせている。
大谷選手のことをよく知らない人でも
彼のことをメディアで批判したりしている。
大谷選手といえば、いまや世界一の野球選手だから
どんなことでも注目を集めてしまうのだろう。
世界最高の野球の舞台大リーガー。
今でこそ人種も多様だが
70年前は白人選手しかいなかった。
黒人初の大リーガーは
ドジャースのジャッキー・ロビンソン。
新人王・首位打者・盗塁王・MVPなどに輝き
背番号「42」は全球団の永久欠番だ。
数々の差別と罵詈罵倒にさらされた彼を
球団の会長らは支え続けた。
会長は、差別する人に対して
「不条理な悪口を口にすることで
むしろドジャースの三十人を結束させて
団結させてくれた」
「最高の働きをしてくれた」
と“感謝”していたことが
ロビンソンは忘れられなかった。
ドジャースのみんなも大谷選手も
今の状況に「感謝」しているのだろうと思う。
苦難に感謝する。
決して容易に言えることではない。
それは、腹を決めた勇者のみぞ知る
誇り高い境涯なのだ。