山
県内には緑豊かな場所がある。
先日、イチョウやモミジの葉が黄や赤に色づく里山を歩いた。
12月だが、黄色の葉っぱが舞い落ち、
大地は黄金の絨毯と化していた。
紅葉に彩られた秋の山を「山粧う(よそおう)」と呼ぶ。
ちなみに春は「山笑う」
夏は「山滴る」
冬は「山眠る」。
春夏秋冬の移ろいを端的に示した言葉に触れるだけで
四季折々の山の表情が脳裏に浮かぶ。
生命が尽きた落葉樹の葉は
風で吹き落とされるように見えるが、
「自分で準備をして、自ら舞い落ちる」というから驚きだ。
しかも、
緑色の時に持っていた栄養分を
枯れ落ちる前に樹木本体に戻す。
その栄養は
春の芽や地中の根などに蓄えられて、
新たな生きる力になる。
今まで蓄えていたエネルギーを
入試に備えて一点集中
入試だけを見つめられるように
葉も落としてしまおう。
笑顔の春がやってきたら
また芽も出てくるから。
だからこそ
あたかも眠ったように
静かに自分の合格力を磨きぬいていこう。
山眠る季節が終われば
山笑う季節がやってくるから。