あきらめないこと
俳優の仲代達矢さんが、まだ無名のころ、
黒澤明監督の映画「七人の侍」に出演した。
せりふがなく、
数秒だけ登場する浪人役。
だが、
監督から何度もげきが飛ぶ。
歩くだけの撮影に6時間も要し、
その間、
他の役者らを待たせた。
屈辱を感じ、
「うまくなってやる」と誓った。
7年後、
「用心棒」の出演依頼が届いた。
黒澤監督は、
仲代さんに役者として光るものを感じていた。
だから「七人の侍」のとき、
あえて演技の厳しさをたたき込んだのだ。
もし仲代さんが
無名時代の七人の侍と撮影時に
腹を立ててイヤになってしまったり
屈辱を感じてあきらめてしまっていたら
今は全く違った人生を歩んでいるのだろう。
学習をするときも
これと同じようなことがある。
問題が分からないことでイヤになってしまったり
教える人の厳しさにあきらめてしまうことがある。
実はそこが分かれ道。
分からないことに
屈辱を感じるかもしれない、
悔しい思いをするかもしれない。
でも、そんなときこそ
絶対にあきらめないと覚悟を決めて
喰らいついてみてほしい。
どうしたらできるようになるのかを
真剣に考えてほしい。
その苦労や乗り越え方が
成長のためには不可欠だから。
大事なのは
ムリだと決めつけないこと。
困難なことは
成長のチャンスでもある。
それを避けることは
成長しないと言っているようなものだ。
それではモッタイナイ!