〇ブン 〇〇ブン 〇〇〇ブン
ある研修会に参加したときのこと。
講師がいきなりホワイトボードに
〇ブン
〇〇ブン
〇〇〇ブン
と書いた。
そして、
〇に入る文字を考えなさいと言った。
私は前に座っていたので
指されるかもしれないと思い、
一生懸命考えた。
コブン
カンブン
ゲンダイブン
ああ、一文字多い!
のようなことをいろいろ考えた。
案の定、講師は
「塾の先生ならばこれくらいは解けなければ・・・・」
とか言いながら
前の方から指していった。
みんな答えることができなかった。
自分が指されたらこたえたいなって、必死で思いを巡らせた。
コブン
オヤブン
・・・・・
これもダメだ!
みんなが答えられないので
講師がヒントをくれた。
メロディーがあるとのこと。
メロディー?
なんだ?
ますますわからない!
すると、講師は鼻歌を歌いだしたのだ。
フフン♪
フフフン♪
フフフフン♬
あっ!
このメロディーは何度も聞いたことがある!
その瞬間、
私の頭の中は
謎が解けた
スッキリ爽快とした気分になった。
講師の問いの答えは
セブン
イレブン
イイキブン
あのメロディーだったのだ。
まさかの答えだった。
この間、15分位だったと思う。
そして、ひとしきり笑った後で、
真面目な顔でこう言った。
「あなたたちは、一生懸命答えを考えましたね。
でも、答えが分からない。
それでも一生懸命考え続けた。
だから、答えが分かった時に
ドーパミンが分泌されて、
とてもすっきりした感覚を味わうことができたのです。」
そうなんだ。
この講師は、
普段教える立場の講師に対して、
受け手の生徒の気持ちを味あわせてくれたのだ。
板書とか、立ち位置とか、話し方とか、導入の仕方とか、説明の仕方とか
授業のスキルっていろいろあるけれども、
一番大事なのは、
受け手の生徒が
のめりこんで
もっともっとって
真剣に取り組めるような授業を提供することじゃないかな。
私に塾講師のイロハを教えてくれた
香月利一先生は
授業で、理由も説明せずに、
これは大事だから理屈抜きに暗記してね
ということは「暴力」だとおっしゃっていた。
たしかに、そんなのじゃドーパミンも分泌されないしね。
逆から考えてみると、
授業を受ける生徒の側からみると、
ドーパミンが出るような授業の受け方をするように
心がければいい。
それは、
授業中は「一生懸命考える」ということ。
同じ教室で
同じ先生で
同じ授業を受けている生徒たちの中で
違いが生まれるとすれば、
授業の受け方の違いが一番大きな原因だ。
ドーパミンがでるような受け方だと
成績が伸びるだけでなく
何よりもやっていて楽しくなる。
楽しいからもっともっとってなる。
もう一つ言うと、
教える側の先生がなぜ生徒よりもできるのかっていうと、
アウトプットを前提としたインプットをしているから。
つまり、
授業で自分の知識を生徒たちに分かりやすく伝えなければいけないから、
いやおうなしに、しっかりとした理解力がついていくんだ。
これも逆から言うと、
誰かに教えるっていう勉強法が
いかに有効かってことの証明になるんじゃないかな。
今の勉強法を
見直してみると
成績がもっと上がるはず。
能力とか才能でなくて
やり方だよ。成績向上の秘訣は。