1000回の路上ライブ
「1000回の路上ライブ」、
みなさんはご存知でしょうか。
歌手の川嶋あいさんが、今から15年前の3月31日、
その目標を1136日かけて達成しました。
彼女は今日2月21日が誕生日です。
お誕生日おめでとうございます。
ついでなのですが、
私も本日が誕生日です。
彼女が初めて路上で歌ったのは、
高校1年生の2月。
前月に芸能事務所から
事実上の契約破棄を告げられ、
絶望の中、
「現状を打ち破ろう!」
とただ独りで始めた挑戦だったのです。
こんな途方もない決意を実行したのだから、
普通の人とはもともと何かが違うのだと
みなさん考えるかもしれません。
でも、本人は日記でこう振り返っています。
【2月19日】『考えられない位の緊張。
勇気をふりしぼって母の好きだった
「オリビアを聴きながら」を1曲だけ歌う。
歌い始めてすぐに恥ずかしくなり、
声が震えだした。
1曲歌っただけで走るように帰った。
誰も立ち止まる人はなかった。』
【春】『路上に出ようと思うものの、
あの時の緊張が全身を支配し、
「雨が降りそうだ」
「お腹が痛い」
etc…ちょっとしたことを言い訳にして
路上に立つ事をやめていた。
結局春までに3回四ツ谷駅に立った。
何も変わらなかった。』
【ゴールデンウィーク】
『何も変化ない。
ダメな自分だけがいる。
目標を作った。
とにかく路上ライブを1000回やろう。
1000回やってダメなら、あきらめよう。
場所も渋谷に移した。
路上ライブがさかんに行われると聞いたNHK前に立った。
人はほとんどいなかった。
そこで歌った。誰も集まらなかった。
目の前に渋公(渋谷公会堂)があった。
沢山の人をのみこんでいた。
いつかあそこで歌いたい。』
途中、自曲が人気テレビ番組の主題歌に選ばれました。
路上スタートから1年半後には
渋公ライブも実現しました。
ついにメジャーへの階段を登り始めたのです。
しかし、それでも彼女は路上にこだわり、
決意を貫いたのです。
どん底のとき、
1000回絶対やりぬくと決めたから。
「臨界点」という言葉があります。
物質はある温度・圧力を超えると性質が劇的に変化します。
たとえば、水の臨界点は374℃・218気圧。
ここを超えた水は
酸やアルカリにも溶けない金をも溶かし、
猛毒のダイオキシンでさえも分解するといわれます。
人生にも「臨界点」と言うべき瞬間があると思います。
ある一点を突きぬけ、
自己の壁を打ち破った時、
自分が劇的に変わる、
その「一点を信じて」挑戦し続ければ必ず叶うのです。
希望の春がやってきます。
勉強の「臨界点」は
一朝一夕で越えることが難しいと思います。
しかし、挑戦への「原点」を作り、
とにかくやることです。
「徒然草」に「ただ今の一念、
むなしく過ぐる事を惜しむべし」とあります。
今の一念の変革こそが、
自身の向上につながります。
未来を変えます。
弱い自分が顔を出したとき、
1000回の路上ライブの話を思い出して、
自分を励ましてみてください。
みなさんを応援しています。