プレジデント
米国西部のシエラネバダ山脈に
「プレジデント」と呼ばれるジャイアントセコイアの巨木がある。
根元は直径8メートル
樹高は75メートル
葉の数は20億枚近くあるそうだ。
約3200年、生きている。
木はタンニン酸を含み
腐食や虫に強い。
厚い樹皮で身を包み
山火事にも負けない。
かえって競争相手が焼き払われ
生存競争に打ち勝つには好都合である。
極寒の冬は冬眠状態で耐え抜き
寒さと雪から解放されると
半年間で一気に成長する。
驚くことに
老齢期に入ってからも成長が加速していることが分かったという。
人間の脳も
老年期に至っても成長を続けることができる。
ニューロン(神経細胞)は1日10万個死んでいき
増えることはないが
突起を伸ばしてネットワークを新しく作り上げていく力は
老いてもなくならないという。
巨木が神々しいのは
単に大きいからではない。
生き続け
少しずつではあるが
成長し続ける姿に胸打たれるのだろう。
同じように人間も
成長を目指し
いくつになっても
挑戦し続ける姿こそ美しい。
受験が終わるまで我慢して勉強するなんて
大間違いだ。
人は一生学んで成長し続けていく。
あの「プレジデント」のように。
それを忘れてはいけない。