踏切番
昔、遮断機を、まだ人が上げ下げしていた時代。
信州に、どこか行き届いた感じのする
ある乗換駅があった。
作家の岸田國士は
駅長から
その「踏切警手」の仕事について
面白い話を聞いた。
「踏切番は、人を通さないのが目的ではなく
人を通すのが目的の仕事である。
これをあべこべに考へると
この仕事はダメである」と。
安全に素早く人を通すという心遣い。
それを忘れる時
人を制限する一種の優越感が頭をもたげてくるという。
これが人間の“弱さ”というものなのだろう。
どんな役割をする時だって
そんな仕事をする時だって
このことを忘れないようにしたい。
さて、話題は変わって
最近読んだ一冊の本の紹介。
思い切った発言をされる方だから
私は好きだ。
22世紀を生きていく
子どもたちに読んでもらいたい本だと思った。