質と量

スポーツ、芸術、そして学習においても

 

鍛錬を重ねて成長するとき、

 

その鍛錬は「量より質が大事」と言われることがある。

 

 

 

自身もプロゴルファーであり、「風の大地」の原作者の坂田信弘氏は、

 

アマチュアゴルファーの練習について、こう語っている。

 

まず、練習の量を盗むことだ。

 

量、要するにどれだけの練習なされているかを知るが大事。

 

次に練習の質を盗んで行けばよい。

 

プロの領域、アマの領域、成功する人は最初に量を盗む

 

量を盗み取り、己のものにした後、質の盗みへと入る。

 

成功しない方は最初に質の盗みに入る

 

「ゴルフ雑誌も無責任だ。ここを盗め、と安易なレッスン記事ばっかりを掲載して来る。

 

頭でゴルフやるにしたって、やっぱりその根底にあるは量でしょう

 

プロゴルファーはもちろん練習の質の向上を目指している。

 

しかし、それはものすごい練習量を前提としている。

 

そのうえで質の向上を目指しているのだ。

 

 

 

 

 

野球界のレジェンド長嶋茂雄さんが大学1年生の頃のことだ。

 

その日の野球部の練習が終わった後、

 

合宿所で夕飯を食べ、

 

走って野球部の監督さんの家に行き、

 

通常のバットの倍くらい重いマスコット・バットでの素振りをやっていた。

 

普通マスコット・バットによる素振りは二、三分が限界で、

 

それ以上は疲労でスイングにならないところ、

 

長嶋さんは60分やっていたそうだ。

 

最後の方はバットを腕で支えられず、

 

地面を掃くように振るだけだったと振り返っている。

 

入学後の春から始め、冬もバットを振り続け、

 

滑り止めに水で濡らした軍手は、指、手のひらに隙間なくマメができ、

 

つぶれ、血が出て、軍手は血で染まったといいます。

 

そんな日々を入学以来9カ月ほど続けた長嶋さんは

 

当時をこう振り返る。

 

うまくなりたい一心だった。甲子園も知らない僕にとっては、

 

練習だけがすべてだった。それ以外に人より抜きん出る方法を知らなかった

 

まさに、質より量で勝っていたのだ。

 

練習の質の向上とか、効率よく結果を出そうとか、

 

たしかにそうした考え方も大切だ。

 

でもそれは、練習量でプロに負けないくらいやっている人が考えること。

 

 

 

勉強においても

 

まずはトップレベルの人たちに負けないくらいの量をこなすことだ。

 

質のことを考えるのはその後だ。

 

さあ、2学期が見えてきた。

 

今年は「量の秋」にしよう!

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