試練
古生代、中生代、新生代といった地質時代の区分は、
生物が生息した区分による。
それぞれの時代の区切りには
生物の「大量絶滅」が起きている。
古生代の終わりは
海が低酸素状態になって生物が大量に絶滅したとされる。
中生代に終止符を打ったのは
隕石の衝突が原因とされる。
地球上に生命が誕生して約40億年。
こうした壊滅的な打撃を幾度も乗り越え
生命は今日まで豊かな広がりをもって連綿と続いている。
逆境に対する苦闘を通じて
生物の各世代は
そのつぎの世代を形づくっているのである。
逆境と苦闘が
生物進化の根底にある。
逆境がなければ
生物に加わる〝圧力″はなく
この〝圧力″がないと
変化は起こらない。
試練という挑戦に応戦してこそ
生命は進化する。
そして進化し続けるのが生命である。
試練が訪れなければ
ほとんど考えることもないが
今の試練は何のため――わかる時は必ず来る。