英語
街でよく見かけるコンビニの看板にheartful(ハートフル)という単語がある。
このよく見かける英単語、実は現代英語ではうまく伝わらないものだ。
おそらく、このキャッチフレーズを考えるにあたって、
最初に日本語でイメージしたのだろう。
そして、英語のほうがカッコいいから英語にしたのだろう。
日本語を英語にするとか
英語を日本語にするとか
実はとても難しいことなのだ。
受験の英文和訳とか英作文とは違い、
思っていることを
違和感なく、そのまま他の言語に置きかけること自体が非常に困難なことなのだ。
ある有名な翻訳家が「他の国の言葉を日本語にすること自体に無理がある」
と言うくらい本当に難しいことなのだ。
翻訳機とか翻訳アプリの性能が向上してきている。
お互いが多少の違和感を、仕方ないと割り切って考えられるのならば、
もうすぐおおよそのことが伝え合うことができるようになるだろう。
すでにそのレベルならば到達できているのもあると思う。
でも、他言語である以上、キチンと変換できないものはたくさんあるのだ。
だから、何かに頼ることなく、自分の力で
外国語を学ぶことは、これからの時代にこそ
重要であることは間違いない。
映画を家で見るときにこんなことを試してみると面白いだろう。
①吹き替えで見る。
②日本語字幕で見る。
③英語字幕で見る。
伝わる情報が全然違うことに気が付くだろう。
字幕を作る際にはルールがある。
日本語の場合は1秒に4文字まで、
そして、1行は13〜14文字で2行までというルールだ。
これは、一般的な日本人が楽しんで観ることができる文字数だと言われている。
これが翻訳作業を厄介にしている。
早口の人なんて出てくると大変だ。
だから、同じ英語の映画でも、吹き替えの方が字幕よりも15%くらいもセリフが多い。
一方で、吹き替えなら、早口の人のセリフは単純に早口で言えばいいだけなので
簡単に思えるけれど、吹き替えも決して簡単ではない。
「リップシンク」と言って、俳優の口の動きに合わせて言葉を選ぶのだが、
言語が違うので、当然口の動きは違う。
これを、できるだけ不自然にならないように、
意味を変えないように、
かつ口が動いている間にセリフが収まるようにするのは至難の技なのだ。
前述の、ある有名な翻訳家が言ったセリフの背景にはこのようなこともあるのだろう。
昔から言われていることだけど、
英語で思考できるようにするのが一番よい。
一朝一夕でできることではないけれども、
日々、積み重ねていく中で必ずできるようになる。
はじまりの春が来た。
英語学習も始めてみよう。
うちの塾生たちには、具体的な方法も提案していく。
今年は中学校の教科書改訂など変化の年でもあるから。