自分だけの花
「HSC」という言葉をご存じだろうか。
Highly Sensitive Childの略で、”人一倍敏感な子”等と訳される。
生まれつき感受性が強く
場の空気や人の感情を敏感に感じ取る特性のことだ。
学校で他の子がけんかしたり
教師から注意されたりしている場面を見るだけでも
自分のことのように受け止めてひどく疲れてしまう
5人に1人の割合で該当するといわれる。
HSCと思われる男子中学生の母親は
かつては「わが子に強くなってほしい」と願い
学校で何かあるたびに
「小さなことを気にしないで」
と言い聞かせていたそうだ。
その後、息子は不登校になる。
HSCは見方を変えると
人一倍、”共感する力”が強いってことだ。
それは、今の時代に一番必要な力ではないか。
コンクリートみたいに固い花はない。
花は、みんな柔らかい。
初々しい。
傷つきやすい。
人の思いに敏感なままの
その心を一生咲かせ続ける人が
本当に『強い』人なのだ。
誰もが自分にしか咲かせられない花を持つ。
その輝きに勇気づけられ
希望を抱く人が必ずいる。