福堂
今年は吉田松陰の没後195年。
没後150年を記念して建設された
山口県萩市の至誠館には
松陰の遺墨を中心とする展示品がある。
そのなかに「福堂策」というものがある。
密航に失敗して投じられた野山獄で記された小論文である。
彼は囚われの身となっても
落胆するどころか
野山獄を「福堂」に変えようと情熱を燃やした。
福堂とは
「智者は囹圄(牢獄)を以て福堂と為す」
との中国の古言によるもの。
罪人をいたずらに苦しめる場ではなく
教育して更生させる施設という考えだ。
そして、獄中で「孟子」や「論語」を講義。
時には、俳句の会などを催して
多くの囚人を改心させた。
まさに、後世に輝く獄中教育の範といえよう。
今いる場所で自分を高めよう
それが賢い子どもたちの生き方だ。
仮に最悪に思える状況にあっても
最高の実証を示すところに
学びの醍醐味もある。
そう確信すれば
ココロの躍動が始まる。
さあ、暑さに負けず
希望に燃えて前進!