発芽
野に咲く花の種は土にまかれても
なかなか芽を出さないらしい。
しかし
それも気候の変化に負けない力を蓄える準備の時期なのだろう。
ある野草は
一定期間以上の低温を経験した後に
やっと芽生える。
つまり
冬を越すまで土の中でじっと待つのだ。
ほかにも
光の強さや雨の量を測って出芽し
枯死する危機を避けるものなど
野の草花は驚くほど生き抜く〝知恵″をもっている。
晴れや雨の日
寒暖の季節があって
はじめて促される種の発芽。
学習に似た点がある。
結果が出なくて辛いのは
厳しい一冬を越すための準備。
悩みの雨や不遇の日照りも
立派に芽を出すための助走だ。
必ず芽が出て実を結ぶ〝希望の種″。
みんなで励まし、楽しみながら
一人ひとりがそれを証明してほしいと願う。