男子校

今や全国の高校数のわずか2%まで減少した男子校。

 

少子化の影響で共学化となった学校もあるだろう。

 

埼玉県の共学化論争は

 

賛成派にも反対派にも

 

納得のいかない結論となったけれど

 

この問題は再燃することだろう。

 

 

 

 

そもそも埼玉でなぜこの問題が提起されるのかといえば

 

浦和高校や川越高校など地域トップ校が男子校であることが原因なのだ。

 

偏差値でいえば厳密には浦和高校はトップではない。

 

今年度入学者の平均偏差値(北辰テスト)は69.9だ。

 

対して、大宮高校理数科は72.1だ。

 

大学合格者数も浦和高校と大宮高校ではほぼ互角。

 

でも、浦和高校はNo.1公立高校なのだ。

 

では、何がそうさせるのだろうか。

 

それは

 

 

 

 

伝統と

 

東大合格者数だ。

 

大宮高校よりも浦和高校は生徒の自主性に重きを置く。

 

校長先生は

 

「私たちは東大に行きなさいと進路指導していません」

 

「東大を目指させる進路指導をするならば、

 

東大合格者数はかなりの人数が増加することでしょうが」

 

とおっしゃっていた。

 

恐るべしポテンシャルだ。

 

 

 

 

 

 

 

「男女七歳にして席を同じうせず」という

 

戦前までの価値観が今の世の中にも残っている。

 

改善中とはいえ東京大学の8割はいまだに男子だ。

 

男女の社会的な役割の違いを前提とした

 

このような時代錯誤の状況と空気が

 

一部の高校や大学で

 

いまだに根強く残っていることを

 

改革したいという意見が

 

埼玉の公立高校共学化の問題の根っこにあるのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

今じゃないようだ。

 

時が流れ

 

再び議論を交わし

 

変化するときがくるのだろう。

 

 

 

 

 

日本全国から優秀な男子を

 

「男子校」に集め

 

さらに選抜して東大を頂点とする難関大学に集めて

 

国家に貢献できる人材に育てるための仕組みが残っている。

 

そこから生まれる「競争主義」や「権威主義」は

 

いまでも日本社会を支配している。

 

これこそが男子校の亡霊だ。

 

でも、それは全国の高校の約92%を占める

 

共学校にも憑りついている。

 

この亡霊を成仏させなければ

 

仮に日本中すべての高校を共学化しても

 

この社会の男女不平等は変わらないだろう。

 

まずは、頂点の男子校であった東大が

 

男子による競争主義的で権威主義的なエリート像を

 

拭い去ることが必要だ。

 

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