時代は変わる

昔は公立の学校でも土曜日に授業がありました。

 

午前中だけですが。

 

1992年に月1回、第2土曜日を休みとすることから

 

土曜日の休みは始められました。

 

3年後の1995年には

 

第4土曜日も加わり月2回に増え、

 

開始から10年経った2002年には

 

すべての土曜日が休日となりました。

 

 

学校教育法の改定により法的拘束力を持ちました。

 

対象は公立小中高校で、

 

私立校においては各学校の判断に任されたため、

 

完全週5日制になった後も、

 

私立校では土曜日の授業を続けるところもあります。

 

 

では、なぜ土曜日の授業がなくなったのでしょうか。

 

その理由は“詰め込み重視型”の教育にあったとされています。

 

かつて日本では知識をとにかくたくさん覚えることを目的とした

 

詰め込み型の教育を行っていましたが、

 

それによって子どもにストレスがかかり、

 

いじめや引きこもり、熾烈な受験戦争などさまざまな問題が

 

引き起こされていると考えられていました。

 

こうした声の高まりを受けて文部科学省は、

 

子どもたちに「新しい学力」として、

 

知識の詰め込みだけではない学習やさまざまな体験を

 

してもらうため、

 

授業内容の削減と総合的学習の時間の追加等を実施しました。

 

そしてこれまでの土曜授業は廃止し、

 

その代わりに有意義に時間を使うよう促すことになりました。

 

これも確かに理由の一つでしょう。

 

しかし、

 

一番の理由は、

 

教職員の週休2日の確保ではないでしょうか。

 

教職員も人間です。

 

オンとオフがあってこそ

 

いい仕事ができるだろうということです。

 

ただし、それを前面に土曜日休みを提案すれば

 

当時の社会では受け入れられなかったでしょう。

 

テレビで24時間戦えますかという栄養ドリンクのCMが

 

流れていたのはちょうどそのころでした。

 

休みたいとは言いだしにくい、

 

だから子どもたちのためという目的が必要だったと思います。

 

 

 

時は流れて、

 

令和の時代に入りました。

 

こんなニュースに時代の変化を感じます。

 

夏休みは8月だけ 授業は原則5時間に、広島県福山市

今回は「働き方改革」が前面に出てきています。

 

それを容認できる社会に変化したのですね。

 

放課後にゆとりを持たせることにしたとありますが、

 

これは「教職員のゆとり」ということなのですね。

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