敵を味方に
ジャッキー・ロビンソンというアメリカ人をご存じですか。
彼はメジャーリーガーでした。
「黒人で最初」のメジャーリーガーでした。
1940年代当時のアメリカでは、
まだ人種差別が色濃く残っており、
メジャーリーグは「白人」だけのもので、
「黒人」は1人としていませんでした。
そんな中、「人種差別の壁」を打ち破るべく、
「ジャッキー・ロビンソン」は
メジャーリーガーの道を歩み始めました。
ジャッキー・ロビンソンにどんな苦難が待ち受けていたかは、
おおかた予想はつくことでしょう。
相手チームのファンからは
憎悪と偏見に満ちた言葉が飛んでくる、
相手チームの選手からは、
故意に足に向かってスライディングをされるなど、
怪我を負わされるようなことが日常でした。
ロビンソンが出場するならば、
試合をボイコットすると通告してきたチームもありました。
信じられないかもしれませんが、
自分のチームのファンやチームメイトさえも、
彼を差別するような発言をしていました。
チームメイトには、
シーズンが始まる前に移籍したものもいれば、
シーズンが始まった後にトレードを志願したものもいました。
まさに、「まわりのものすべて」が敵という状況でした。
ただ、彼はそういった状況に対して
怒りをあらわにすることは決してなく、
黙々と努力を続けました。
どんなに、汚い言葉を投げかけられても、
どんなに汚いプレーを相手チームから受けても、
常に全力でプレーをしていました。
そんな彼の姿に心を動かされ、
彼を取り巻く環境は大きく変わっていきました。
まずはチームメイトや
自分のチームのファン、
そして相手チームのファンまでもが
彼に敬意を表し、
ジャッキーを応援しはじめたのです。
いくら困難な状況の中でも、
不平不満を言わず、
黙々と努力を続けていれば、
必ず誰かが見てくれているものです。
そして、最後にはまわりの人たちが力を貸してくれて、
その困難を乗り越えられるようになる・・・
自分だったらジャッキーロビンソンと同じことが
できると思いますか。
「人が応援したくなるような努力」が。
さて、最近読み終わった本です。
「やくざ」と「歌舞伎」
あまり興味のない世界の話なので
最初は読むのをやめようかとも思ったけれど、
いざ読んでみると
壮大な世界に引き込まれてしまった。
はまりました!
いつの間にか
主人公になりきって
自分まで年を重ねていくような気持ちだった。
終わり方は賛否あるようなかたちだったが、
個人的には良い終わり方だと思う。
おススメの作品です。