志望校
成績を上げたいという気持ちはある。
そのために一生懸命勉強しようと思う。
ところが、いざ机に向かうと集中できない。
「明日からがんばればいいや」と毎度おなじみの宣言をして、
別のことをしてしまう・・・・・心当たりはありませんか?
勉強に集中できないのには理由がある。
勉強に興味や面白さを感じていないからだ。
認知心理学ではこれを「アテンションが向いていない状態」と説明する。
アテンションが低い時は理解や記憶がうまくはかどらないことが実験によって証明されている。
定期テストのような「短距離走」と違い、
受験勉強や社会人の勉強は「長距離走」だ。
ここで欠かせないのは、勉強を持続させるために必要な強いモチベーションだ。
例えば、受験勉強は、学校の成績や模試の偏差値を上げるためにやるのではない。
その名の通り、最初から最後まで「行きたい学校に合格する」ための勉強だ。
「合格したい!」という強烈なモチベーションをエネルギー源にして進めるのが受験勉強なのである。
最初に志望校が決まっていなければ、受験勉強にアテンションが向かないのは当然だ。
「模試を受けてから決める」
「学校の成績を上げてから決める」
などの考えでは受験勉強に身が入らないのは、実は当たり前の話なのだ。
小学生でも決して早くはない。
中学生ならばなおさらだ。
受験勉強=長距離走=日々の学習なのだから、
受験勉強を始める前に、まずは志望校をはっきりさせよう。
今の成績を考えて、ひるむことはない。
むしろ、今の成績が悪いほうがアテンションも高まる。
高いレベルの学校を選ぶ方がやりがいもある。
別の学校に変えるときも高いところから低いところならば変えやすいだろう。
第一志望が決まるまでは、勉強にはしばらく手を付けなくてもいいくらいだ。
いきたい学校が見当たらないならば、まずはどんな学校があるのか本気で調べてみるといい。
調べるという行動を起こすこと自体、受験勉強にふみだす第一歩となる。