従藍而青
うちの塾の1期生は、現在高校三年生。
そのうちの一人から進路決定の報告があった。
これまでもよく成績を報告してくれていたけれど、
部活動に勉強に
充実した高校生活を送っている。
県外の高校に通っているけれど
こっちの大学に決まったから
戻ってくるそうだ。
再会の日が楽しみだ。
「従藍而青(じゅうらんにしょう)」という言葉がある。
「藍(あい)よりして而(しか)も青し」と読む。
中国の思想家・荀子(じゅんし)の
「青はこれを藍より取りて、しかも藍より青し」を踏まえた言葉だ。
藍はタデ科の植物で青色の染料として用いられるが、
その葉をしぼった染色液は、
鮮明な青色ではない。
ところが、
何度も重ねて染めることによって、
色が濃く鮮やかになる。
もとになったもの(藍)より、
優れたもの(青)が生まれるという意味で、
そこから「後輩が先輩以上に成長する」ことの譬えともなっている。
子どもたちが成長して
どんどん私の先に進んでいってほしい。
私がたどり着けない場所に
たどり着いてほしい。
そうすることで
私もその達成感を少しだけわけてもらいたい。
それこそが教師冥利っていうものだろう。
3年前は、
栄養学を学びたいと言っていた。
見事その夢をかなえての合格だ。
自分の行きたい道を進んでほしい。
そして、ときどき近況を報告してほしい。