左手のピアニスト

自分で言うのも何かと思うのだが

 

私は前向きな方だと思う。

 

 

 

しかし、私から見ても

 

途方もないくらいに

 

前向きな人がいた。

 

超がつくほど前向きな人だ。

 

 

 

 

館野泉さん。

 

現役で世界を飛び回るプロのピアニストである。

 

あるリサイタルの最中、

 

脳溢血で倒れてしまう。

 

そして右半身不随となる。

 

だが舘野さん本人だけは、

 

まったく動じていなかった。

 

「つらい」と愚痴るより笑えばいい、

 

そう考えたとのこと。

 

舘野さんは「人生を楽しむ」ことにかけて、

 

達人の域なのだ。

 

たとえばリハビリ。

 

倒れた直後は発語も歩行もままならなかった。

 

少しでも回復するには、

 

辛いリハビリに耐えなければならない。

 

普通ならそう考える。

 

だが舘野さんは違う。

 

新しい体験に夢中で、絶望している暇なんてなかったらしい。

 

新しい体験──人生初のリハビリが「楽しかった」と言うのだ。

 

「辛くなんかありません。

 

だって、毎日、何かができるようになるから。

 

もちろん、こけたり失敗したりすることも多いですよ。

 

自分でもそれがおかしくて、

 

家内に話すと一緒に笑ってくれた。

 

しばらく経ってから、

 

家内に「リハビリ期間ほど、

 

わが家に笑いが絶えなかった日はなかったわね〟

 

と言われました」と。

 

病から2年後、

 

左手のピアニストとして復帰する。

 

 

 

学習も同じだ。

 

辛くて厳しかった受験勉強がやっと終わる、

 

なんて言っているようじゃ

 

新天地での学習における飛躍は難しい。

 

もっと楽しもうよ。

 

学習することを。

 

 

 

学ぶことは楽しいことだ。

 

同じことでも

 

見方を変えると

 

キモチが180度違ってくるから。

 

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