対話
10歳の少女が、
もじゃもじゃ頭のおじいさんから算数を教わっていた。
母親が恐縮していると、
老人は優しく語った。
「私はお嬢さんとお話をすることによって、
お嬢さんが私から学んだこと以上のことを学んだに違いない」
天才科学者アインシュタインにまつわる話だ。
彼は人と話すことで、
考えが整理されたという。
そのため、どんなに忙しい時でも、
身近にいる学生との対話に時間を割いた。
「語らい」は、天才科学者に不可欠なものだったのである。
何気ない会話の中で、
思いがけないアイデアや解決へのヒントを見いだした経験は、
誰にでもあろう。
特に自分とは地位や年齢や職業が全く違う相手との対話ほど、
予想外の触発を受ける場合が多いのでは。
対話は成長のチャンスである。
自身を見詰め、
視野を広げ、
思索を深める絶好の機会である。
「あの人と話しても……」と、自分から壁をつくっては、
せっかくの好機を逃してしまう。
尊敬の念をもって接するならば、誰からも学べ、友情も広がる。
澄み渡る秋空のような心で、真摯な語らいを広げたい。
さて、話は変わって一枚の写真の紹介。
アスリート2人が子猫を救出。
「何のために日々鍛えているかって?
そりゃあ、このときのためだよ」
そんな返事が返ってきそうだ。
ネコも助かってよかったね。