実りの秋
実りの秋到来。
田んぼに目をやると
黄金色に輝く稲穂が秋風に揺れている。
すでに稲刈りを終えている田もある。
なぜ稲は垂れ下がるほどの重い稲穂を支えられるのか。
その秘密は
根にある。
田に水が張られている間は
根はそれほど発達しない。
そうしなくても容易に水を得られるからだ。
その稲に“転機”が訪れるのは夏。
農家が水田の水を抜き
表面の土にひびが入るくらいに乾かすため
稲は水を求めて急速に根を伸ばす。
いわば、“水を失う”という試練を経て
重い稲穂を支えられる丈夫な根を張り巡らせるのだ。
“試練”によって磨かれるのは、人間も同様。
他人と比較する必要はない。
一歩一歩と
“昨日の自分”を乗り越える挑戦を重ねていけば
すべての人に“実りの秋”が待っている。