学習習慣
三田紀房氏の漫画『ドラゴン桜』は、
1年で東大に合格する勉強法を扱った作品だが、
その中に面白いシーンがある。
主人公の教師が生徒に
勉強する習慣を身につけることについての説明をしているのだが、
そのときの彼の言葉は
「歯を磨かないと気持ち悪くて寝れないだろ?
それと一緒だ。
勉強しないと気持ちが悪いと感じるようになれ。
そうすれば勉強することは特別じゃなく日常の習慣になる」
というものだ。
この言葉に対して
歯磨きをしないで寝ても
気持ち悪くないと思った人は
歯磨きが習慣化されていない人だ。
一日くらい歯磨きしなくても
虫歯になる事はないかもしれない。
一日くらい勉強しなくても
成績は下がらないかもしれない。
しかし、主人公の教師は
生徒たちは歯磨きを習慣化しているという前提で
話をしている。
気持ち悪くて眠れないというのは
習慣化の最終形だ。
本当に勉強のできる生徒は
その境地に達している。
部活動でクタクタになって帰ってきても
寝る前には必ず問題を解く。
遠征や学校行事等で帰宅が遅くなった時でも
寝る前には英単語を覚えたりする。
日中に模試を受けたり授業以外に補習を受けたり
塾に行ったりして
いっぱい勉強したと思える日でも
寝る前には必ず勉強するのだ。
眠る前にちょっとだけでも勉強しないと
気持ち悪くて眠れない。
こういう生徒は成績が落ちないし
上位にいるものだ。
勉強する習慣が完ぺきに身についているから。
受験で本当に強いのはこのタイプだ。
本当にできる生徒になるためには
眠る前に一問解く習慣がとても大事なのだ。
習慣化がうまくいかないのは
やったりやらなかったりの繰り返しだ。
やる日とやらない日がはっきりするタイプは
成績が伸びない。
自転車でたとえると
漕いだり、ブレーキをかけたりを交互にやっているのと同じだ。
ムダが多く勢いがつかないし、事故や故障の原因にもなってしまう。
ゆっくりでもいいから漕ぎ続けるほうが
安全に長い距離を走ることができる。
これは受験も全く同じ。
力の入れ方に波があるタイプは
伸び悩み、結果が出にくい。
ゆっくりでも止まらずに長く走った者が
最後に勝つ。
楽に合格するのはマラソンタイプだ。
この学習習慣は高校入試の合否結果に直結するだけでない。
大学入試にこそ顕著にあらわれるのだ。
高校進学後は、勉強するかしないかも個人の自由だ。
勉強する人はするけれど、しない人はしないといった二極化が顕著にでてくる。
勉強しないと気持ち悪くて眠れないと思える人は
普段からコンスタントに勉強することで成績をキープし、現役進学することができる。
その一方で、学習が習慣化できていないタイプの人は、浪人することが多い。
勉強習慣の最終形が身につけば、勉強は生活の一部になる。
無意識とも言えるレベルで自発的に行えるようになれば、
その効果は無限大。
自らを無理に鼓舞したり、
徹底的に自制しながら行うといった勉強しかしてこなかった人は、
今こそ勉強に対するマインドや向き合い方を変える時だ。
新しい年の始まりがやってきた。
今日から、本当の学習習慣を作っていこう。
気づけば合格というゴールを切っていた、でも習慣は止まらない
そんな状態を目指して、一日一日を有意義に使っていこう!