学ぶ者の集い
ウニベルシタスということばがある。
綴ってみると【universitas】となる。
これはラテン語で
大学を意味する英語 University の語源となった言葉だ。
「ウニベルシタス」とは、
本来、“学ぶ者の集い”を意味した。
大学とは、建物でも、教授のシステムでもないのである。
人と会い、人に学ぶ――。
ラテン語の「uni」+「versus」で、
「一つに」+「向きを変えた」。
それぞれがばらばらの個性とか価値観を持った人が集い
でも「学ぶ」という一つの方向に
全員が向かって
学びあう場こそが「大学」というものなのだ。
これは大学でも塾でも同じ。
目的が同じ生徒たちが集い
みんなで学び合う。
通っている学校とか個性とか
一人ひとり違っているけれども
同じ空間で
同じ方向を向いて
同じ目的のために
生徒も学ぶ
先生も学ぶ。
生徒と先生と場が
自分が持っているいろいろな空気を
その場で混ぜ合わせて
みんなで学び合う。
その空気は唯一無二のものであり
再現もできないけれど
だからこそ
一生懸命になれるし
そこに価値が生まれる。
便利で快適な学び方もあるけれど
人に会い
人に学ぶ。
学ぶことの基本はここにあると私は思っている。