子どもの目
子どもに読み聞かせをする、お父さんの話。
幼稚園の息子が「絵本を読もうよ」とやってきた。
手にしている本は、いつものお気に入り。
「きょうは違うのを読もうね」と言っても、聞く耳を持たない。
なぜ、同じ本ばかりねだるのか。
東京おもちゃ美術館の多田千尋館長の指摘によると
読み聞かせはイマジネーション(想像力)の離乳食であり
「子どもは同じ本でも
全く新しい感動を見いだせる
いわば“繰り返しを楽しむ天才”」とあった。
毎回、新鮮な感動があるのだろう。
お父さんが「なぜ同じ本ばかり読むの?」と聞くと
息子は「楽しいから」と即座に答えたという。
ひるがえって
私たちは、あっという間に過ぎゆく一日一日を
新しい感動をもって生きているだろうか。
大人は、子どもたちの物の見方を忘れやすい。
子どもの目を持ち続けることは
人生という舞台を楽しむ最高の処方箋かもしれない。
“子どもの目”に学びながら
親は子と共に成長していきたい。
育児は育自<自分育て>であるのだから。