大学群
昨日大学群の話を出したので
今日はその話をもう少し掘り下げてみたい。
「MARCH」とか「日東駒専」を発案したのは
長年、旺文社の『螢雪時代』編集長をつとめた代田恭之さんである。
これらのことばが作られたのは
いつのことだか分かるだろうか。
答えは1960年代だ。
作られてから60年を超える。
人間で言えば還暦だ。
このことばが作られた当時の
大学受験生たちは
現在70~80代になっている。
そんな昔のことばなのだ。
たとえば1960年代の流行語には
巨人大鵬卵焼き、マイカー時代、かぎっ子、原宿族、サユリスト
などなどあるけれど
あなたはいくつ分かるだろうか。
大学群をあらわす言葉の多くは
それらと同じくらい昔に作られたものなのだ。
大学群をあらわすこれらのことばは
作られた当時はそれほど広まらなかったそうだ。
しかし、90年代以降
第二次ベビーブーム世代が
大学受験をむかえるころから
高校や予備校で一気に使われるようになったという。
それでも今から30年以上前の話なのだけれど。
だから、現在の40~50代の人は
これらのことばをよく知っているはずだ。
以降も最近まで多くの
大学群を表す言葉が作り出されている。
これからもそうだろう。
お正月に芸能人を格付けする
テレビ番組が20年もの長きにわたり放送されるくらい
日本人は格付けが大好きだから。
でも、考えてみてほしい。
大学に入学したら
その日から合格は過去のことなのだ。
生涯にわたり自分の学力は
そこからの努力で身につけていくのであり
合格時がピークであってはいけない。
合格したら、更なる高みを目指すのが
当たり前であって
楽ができるわけがない。
大事なのは今をどう生きて
これからをどうしていくのか
そこにある。