埼玉県公立高校入試の英語
埼玉はリスニングが速いです。
正確に言うと、近年だんだんと速くなってきています。
東京書籍ニューホライズン3の一番最後の長文Let’s read 3では、学校準拠CDでは1分間で107語を読み上げるスピードです。
これを107wpmと言います。wpmとはwords per minuteの略語です。
埼玉のリスニングの問題7(今年からNo.7になっている)と比べてみると・・・・・
H29 154wpm H30 165wpm H31 166wpm
ニューホライズンの約1.5倍速!
速いですよね!
受験生は想定しておく必要がありますね。
教科書準拠CDの約1.5倍速ですよ!!
このことを入試当日に知っても「あとのフェスティバル」ですよ!
習っていない単語には注釈をつけますが、リスニングではできませんね。
今年問題となったのは、教科書本文には出ていないが、付録には出ている単語がリスニングで出題されていること。
どんな単語かと言えば・・・・
wallet。
サイフ。覚えていてほしいギリギリのラインの単語ですが、厳密に解釈すれば出題はアウトなのでしょうね。
でも、これが実際に出てきているということは、教科書の付録の単語も覚えたほうがいいともとれますね。
あと、長文。
学校選択の大問3の総単語数は628語。ページを開いた瞬間、ボリュームに目がくらんで心が折れてしまった人もいると思います。
中学生の速読力は人それぞれですが、100wpmあればまずまずだと思います。1分間で100単語読める速さですね。
自分の英語を読むスピードを計ったことがない人は、以下サイトで測ってみるといいですね。
試験は時間とのたたかい。リスニングは今春は12分43秒。100wpmとして、文章を読むだけで6分ちょい。それが2つだから12分。
残り時間25分で問題を解くのと、英作文をやらなければいけませんね。
できそうですか?
というよりも、これをイメージしたスピードをつけていく訓練をしていかなければいけないのです。
かなり大変だけど、ふだんからスピードを意識することが大切です。
意識していると最終的には何とかなります。
そして、多少のフェイントにも動じることはありません。
フェイントと言えば・・・・・話は横道にそれますが、
川越女子高校の教頭先生が、今の高3生の高校入試当日の話をしていたのが印象的でした。
試験当日、2時間目が終わっての休み時間。トイレは・・・・・・
泣き人たちのすすり泣きや嗚咽で大変だったらしいです。
これは受検生たちにも直接聞いたのだが、すごかったらしいです。
なぜって?
それは、「学校選択問題」っていうのが想定をはるかに超えて難しかったからです。
前年までならば、60点台でも「大失敗・・・致命的だ!」と落ち込んでいるところが、
30点台でも合格者多数!っていう大激変。
彼女らは過去問でも中学校でも北辰テスト何でも、中学入学以来というか人生においてこんな点数はとったことがないはずです。
それを試験本番でとってしまった・・・・・
この時の気持ちが想像できますか?
県の出したサンプル問題っていうのはあてになっていませんでした。
先生たちもびっくり仰天だったでしょう、あの年は。
川女で2位(1位に3点差の450点)の子でも数学は79点。この子がこの年の川女の数学でのトップ。
この子は過去問でこんな点数を取ったことがなかったし、帰ってきたときは数学の手ごたえがあまりなかったとは言っていた。
でも結果は数学ではトップだった。そんな年だった。
80点以上はだれもいなかった・・・・・
トイレだけでなく、教室でも赤い目の子が多数だったらしい。
2時間目は数学。当日は国語・数学・社会・(昼ごはん)・理科・英語の順番。
数学はまだ序盤戦。ここでメンタルを崩すことは自滅につながりかねない。
次に控えている得点源にすべき理科と社会において、とれる問題さえ取れなくさせてしまうかもしれない。
動揺したら、試験当日のなにかがおりてきたような神がかったひらめきをするなんていうよくある受験ミラクルも期待できなくなる。
だから、こんな年もあるんだって想定しておいたらいいでしょう。
自分がダメならみんなダメって思えばいいと思います。
でも「Are you trained?」ってきかれたら。「Yes, of course!」って答えるような、
正しい方法で鍛えられてきた本物の挑戦者たちは、動じることはない。
そんな挑戦者にならせたいな、ならなきゃね。なろうよ。
話を戻そう。英語の話に。
あと注意するのは、いくつもの文法を複合している英文。知らない単語や熟語が出てくるわけではないけれど、結構難しい。
今年のもので言えば、例えば、It will be easier for Ms.Brower to ~みたいな文。
中2の未来形と比較級と中3のIt for to構文の3つが組み合わさっている。
教える側も、新しいことを教えるときは新出事項にだけフォーカスしてほしいから、極力余計なことを削ぎ落す。
それだけで終わっていると対応できないということです。
だから、思いつく限り組み合わせた英作文なんかをやるといいですね。
さらに、The most important thing that Kota learned is that there are a lot of things to do to help people from other countries.
これは本文に出てくるのですが、2つのthatの違いをしっかり理解できるでしょうか。またbe thatの形はやっているのでしょうか。
なんだか不安になってきた人はいませんか?
最後に、とっておきのいいトレーニング方法を教えます。
それは・・・・・
過去3年分の埼玉県の公立高校入試問題の長文。
これを1文ずつ精読して和訳してみよう。
これだけでもかなり力が付きます。結構難しいかも。
さらに、それを一分ずつ完全英作文してみよう。
昔ながらの問題集とかでは対応できない問題への対応はこれが一番。
それでは今回は以上です。
最後までお付き合いありがとうございました。