国民的ヒーロー
世代を超えた国民的ヒーロー「アンパンマン」は
幼児向けに誕生してから約半世紀。
老若男女だれもが知っている。
これからもいつまでも子どもたちを楽しませてくれるだろう。
原作者のやなせたかしさんは21歳から26歳までを、
戦地で過ごした。
その中で、軍国主義の掲げる「正義」が、
いとも簡単に覆っていくのを目の当たりにしたという。
確固とした正義、信じられる正義とは何か――
思索の末に行き着いた結論は「ひもじい人を助ける」ということだった。
時代や国が変わろうと
「困っている人には手を差しのべ、飢え死にしそうな人には
食べものを分けてあげたいという気持ちは、共通のはず」と。
この思いが、おなかをすかせた人に自分の顔をちぎって食べさせる
アンパンマンの誕生につながったという。
自分だけ幸せになることはできない。
やなせさんがアンパンマンに託した思いは
今、世界が待ったなしでやり遂げなければいけない
SDGsの考え方そのものではないだろうか。
アンパンマンの世界観は単なるきれいごとではないのだ。
そんなことを今度アンパンマンを見るときに思い出してほしい。