勉強のやり方
「勉強のやり方が分からない」
小中学生の勉強をしない理由ランキング上位に入るものの一つだ。
つまりは、やり方が分からないから勉強をしないと言いたいのだ。
ではそういう生徒に良い成績をとっている生徒の勉強のやり方を教えると
どうなるだろうか。
勉強とはジャンルが違うのだが、
あるアメリカ人の女性の話から考えてみたい。
彼女はパリの高級レストランで食べたシチューの味が忘れられず、
作り方を手紙で送ってほしいとシェフに頼んだ。
シェフは喜んでこれに応えた。
しかし、 数年後同じそのレストランを訪れたとき、
婦人は作り方をきちんと教えてくれなかったではないかとシェフを責めた。
「そんなにおいしくならなかったわよ」と、小言を言ったのだ。
そこでシェフはもう一度送ったメモに目を走らせた。
そしてその女性から、
自分は一字一句 書かれたとおりにやったのだという話を聞くと、
シェフはその顔をじっと見つめて言った。
「マダム、あなたは一番肝心なことをお忘れのようですね。
おいしく作ってみせるぞ、という意気込みに欠けていらしたのではないですか」
心掛け次第で大きな違いが表れてくる。
料理に限らず勉強だって
これはどのような分野でも当てはまることである。
まさしく人生とは、心構えがすべての勝負なのだといっても過言ではないだろう。
心の持ち方ひとつで精神力が充実するかどうかが決まるし、
精神が充実していれば私たちの行動力も高まる。
だから何よりも重要な要素は心構えである。
それが成功と失敗との分かれ目になるのだ。
「これはできる」という心構えでいれば、
どのような分野であろうとも何よりの原動力となる。
小学校、中学校、塾などで
先生から勉強方法を教えてもらったことはないだろうか
やり方はいくつも知っているはずだ。
多くのやり方を実践して、自分に合ったやり方をみつけなかったのはなぜだろうか。
今まで勉強の習慣を身につけられなかったのはなぜだろうか。
それは、絶対にできるようになってみせるぞという意気込みが
欠けていたからではないだろうか。
シチューの話の女性は
レシピだけではおいしいシチューを再現できなかった。
では、レシピなしに意気込みだけで再現できただろうか。
余程の舌を持っていたのならば話は別だが、
普通の人ならば再現できなかっただろう。
シェフの言う通り
「レシピ+意気込み」が合わさってはじめておいしいシチューができるのだ。
成績のあがる勉強方法とは
「良いやり方+意気込み」なのだ。
良いやり方はいくつもある。実際に試してみて自分に合ったものを見つけたらいい。
そしてそれを習慣化させることだ。
ただし、意気込みを忘れずに!
さて、話は変わって入試問題について。
過去問を解くときには、
出題者の意図を考えることが大事だ。
何を答えさせたいのかということと
答案のこういうところを見させてもらいますよということ
問題文からそれらを考えて答えるのだ。
しかし、それを出題者自身が公表してくれるのは
非常にありがたい。
京都大学では2019年から発表している。
こんなことがどの学校でも行われるようになればいいのに。
京都大学の出題意図
https://www.kyoto-u.ac.jp/ja/admissions/undergrad/past-eq/r02-eq