励ましの達人
「きょうは話を聞いてもらって元気になった」。
こうした経験を持つ人は多いのではないだろうか。
私たちは、自分が「話す」ことが相手を励ますことだと思いがちだ。
しかし、「聞く」ことが最大の励ましになる場合もある。
ある医者が、心理学の面から「聞く」ことの重要性を語っていた。
過去のつらい記憶は「画像」のようなものであり、
なかなか心から消えない。
しかし、それを誰かに語ることによって、
記憶は「テキスト(文章)」へと変換されて軽くなる。
つまり、話を聞いてもらうことで心の重しが取れ、
生きる力が湧いてくるのだと。
「励ましの達人」と呼ばれる人に共通するのは
「聞き上手」であることだ。
「聞く」という行為には相手への「理解」と「共感」があり、
「尊敬」がある。
真の「優しさ」には、
相手の思いを真正面から受け止める人間としての強さと、
深き信念が必要だ。
今、中学生の生徒面談を実施中だ。
上手に「聞く」ことが私の課題だ。
本音の対話でなければ意味はない。
励ましの達人になりたいと心底思う。