出会い②
昨日に続いて、人生の出会いについて第2弾。
詩人・堀口大学に「ルミ・ド・グウルモン」と題する一文がある。
グウルモンとは、フランスの作家・批評家である。
若いころ堀口は、彼の作品に出あった。
以来、グウルモンから多大な感化を受けるに至る。
それは、自分の人生すべてを染め上げるような影響だった。
もしも、あのとき、
グウルモンの作品と出あわなかったら
自分の人生は
まったく違ったものになっただろうと堀口は回想する。
そして、このように書いている。
「私はこの影響が
果して私にとって
よい影響であったか
悪い影響であったかは知らない。
しかし私にはこの影響がうれしいのである」
人生は
しばしば運命的な出あいによって
深く決定づけられる。
別の人生もありえたのではないか
と思いわずらっても詮無いこと。
その「運命」をしっかり受け止め
敢然と生き抜くとき
胸中にはおのずと喜びがわきあがる。
苦難のすべても成長への糧となろう。