公立高校共学化
昨年はじまって
県内で議論されてきていた
埼玉県立高校の別学高校の共学化について
県教育委員会が
「主体的に共学化を推進していく」とする方向性を公表した。
もしかすると数年後にこの問題を思い出すことになるかもしれない。
そもそも、この問題の発端は
埼玉県の男女共同参画の問題の委員に対して
とある県民から「女子が男子校に入学できないのはおかしい」
という苦情があったことだ。
それをうけて
昨年の8月には
別学県立高校12校について
早期に共学化を求める勧告が出されていた。
これを受けて県教育委員会は
およそ1年にわたって議論を続け
その結果を報告書にまとめ、22日公表したというわけだ。
「主体的に共学化を推進していく」という考え方は
含みを持った言い方だと思う。
辞書で引いてみると
主体的とは
「自分自身の意志や考えに基づいて行動する様子を表す言葉」とあった。
簡単に言うと
「言われたからやる」ではなく、「自分からやろう」という気持ちや行動のことだ。
観点別学習評価でも
「知識・技能」「思考・判断・ 表現」「主体的に学習に取り組む態度」の3つ目にこのことばが登場する。
「主体的に学習に取り組む態度」は少し前までは
「関心・意欲・態度」という名前で評価されていた項目だ。
「関心・意欲・態度」という言葉だと
どのように頑張れば良いのか不明瞭なため
「主体的に学習に取り組む態度」という名前に変わったのだ。
今の時代は共学の方がいいのだけれども
共学化反対運動も大規模に行われたこともあり
多様な価値観を、丁寧に把握する必要があるだろう。
だれが主体的に共学化を推進していくのかといえば
埼玉県教育委員会だろう。
どこかの勧告とか
署名活動とか
マスコミの意見とかじゃなくて
教育委員会が
言われたからやるではなくて
自分からやるって宣言したのだろう。
この一年間、相当の意見とか圧力とか
教育委員会がうけてきたのだろうと思う。
だからこそ教育委員会が「主体的」なのだ。
現在埼玉県では「魅力ある県立高校づくり」という名前で
不人気校の統廃合などをしている。
第1期から第3期まで分かれているのだけれども
現在は第2期の最中で、うちの塾の近辺だと
和光国際高校と和光高校が統合される。
次の第3期でも数校が統廃合される予定だ。
もしかすると数年後にこの問題を思い出すことになるかもしれないって書いたのは
そのときに、不人気の別学校が統廃合の対象になっている可能性が出てきたと思うからだ。
別学校は学区制の時は学区トップ校の伝統校ばかりなのだけれども
それだけでは生き残れない時代なのだ。
この問題に関しては今後も注視していきたい。