兄弟げんか
小学生の授業。
いつも一緒にやってくる兄弟だが、
今日は弟がいない。
聞いてみると、
「ケンカして弟が泣いた・・・・」
とのことだ。
よく見ると
お兄ちゃんは少し表情に曇りがある。
そこで提案してみた。
塾から電話してあやまってごらんよ。
お兄ちゃんは渋らずに電話を掛けた。
でも、
電話には出なかった。
「家に帰ったらあやまりなさい」
そう言っておいた。
あのお兄ちゃんなら
ちゃんとそうしていることだろう。
兄弟げんかもすごいことになれば、
あのアディダスとプーマの創業者たちのようになるからね。
ここからは余談だけれども、
物凄い兄弟げんかだった。
兄がプーマ、弟がアディダスを創業。
お互いが有名メーカーになってからも、
有名選手を抱え込んで広告塔に。
サッカーの神様、キング・ペレは
プーマのシューズで
キックオフ直前に
靴ひもを直す。
全世界がそれをテレビ放送で見た。
広告効果は抜群だった。
結局、この兄弟げんかは
当人たちの代では収まらず、
息子たちの代まで続く。
見かねたある日本人が
仲裁に入る。
それでこの長い兄弟げんかに
終止符が打たれた。
その日本人は
アシックスの創業者
鬼塚氏だった。
兄弟仲よくするにこしたことはない。