優越感
若き日、カントは知識欲に燃えていた。
学ぶほどに喜びを覚え、
真理の探究に邁進する自分を誇らかに感じていた。
その自信を粉々に砕いたのは、
ルソーの教育小説『エミール』であったという。
カントは正直に綴っている。
「(私は)何も知らない俗衆を軽蔑していた時代があった。
ルソーが私を正道に戻してくれた。
この優越の欺きは消え、
私は人間を尊敬することを学ぶ」と。
思弁にふけるあまり、善行を忘れてはならぬ、
との戒めも。
大哲学者にして、この謙虚な反省あり。
否、自利から利他への、
そのような目覚めがあったればこそ、
後世に輝く偉業を残しえたのであろう。
さて、話は変わって、最近気になったものの紹介。
ハローキティーの香りって???
ネコのにおい???