何のために
吉田松陰は、教えを請う者に、最初に必ず聞いた。
「何のために学問をするのか」
その答えの多くが
書物をうまく読めるようになりたいだった。
松陰は諭した。
「学者になってはいかん。
人は実行が第一じゃ。
書物などは心がけしだいで
実務に服するあいだに
自然に読めるようになるものだ」と。
「何のために学問をするのか」
現代の小中学生に問うならば
テストでいい点が取りたい
志望校に合格したい
という答えが多いのだろう。
学問の先には「実行」がある。
学問の深化は、実践を離れてはあり得ない。
新年度がやってきた。
何のために学ぶのか。
それを忘れないで
春風のごとく軽やかに前進していこう。