井戸に落ちたロバの話

ある農夫のロバが、

 

枯れ井戸に落っこちた。

 

ロバが哀れな声で鳴き続ける間、

 

農夫はどうしたら良いか考えをめぐらせた。

 

ロバはもうかなりの歳で、役に立つとは言い難い。

 

この井戸はいずれ埋めなければならない古井戸だ。

 

 

 

 

農夫は

 

意を決した。

 

そして

 

近所の人々全員を呼び集め、

 

手伝いを頼んだ。

 

人々はショベルを手に取り、

 

土を井戸に放り込み始めた。

 

初めのうちは、

 

ロバは何が起こっているのか

 

気付いているようで、

 

ひどく悲しそうに鳴いていた。

 

 

ところがその後

 

鳴き声は止んで静かになった。

 

 

しばらくして

 

農夫は井戸の中を覗いてみた。

 

すると、

 

おどろくべき光景がそこにあった。

 

ショベルで落とされた土が

 

ロバの背中に当たる度に

 

ロバは体を震わせて土を落とし

 

踏み固めて登っていたのである。

 

農夫の隣人達がショベルで土をかける度に、

 

ロバは土を振り落としてまた登る。

 

そのうちに

 

ロバはついに井戸の縁にまで達し、

 

嬉しそうに地面に駆け降りたのだった!

 

 

 

困難の土が頭上から降ってくることがある。

 

自分は古井戸の中にいて

 

逃げることができない。

 

土の種類は様々だ。

 

井戸から脱出するためには、

 

土を振りはらい、

 

踏み固めて登るのだ。

 

全てのトラブルは、

 

踏み台である。

 

あきらめないで、取り組みを続ければ

 

どんなに深い井戸からでも脱出できる!

 

トラブルは振りはらって登ればいい。

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