マニュアル
書店の棚には
手引き書や解説書の類があふれている。
そんなインターネットで検索すれば
お目当てのサイトや動画が複数見つかるだろう。
だれかの過去の経験が凝縮されたマニュアルは
失敗も避けられて便利な存在である。
では、これだけマニュアルが整備されていながら
思いも寄らぬ失敗や事故が、なぜ起こるのだろうか。
工学院大学の畑村洋太郎教授は
マニュアルの絶対視に警鐘を鳴らす。
「マニュアルをつくった人は
危険のありかを体験的に知っているが
あらかじめ決まった『安全なやり方』だけしか知らない人たちは
そうはいかない。
不測の事態が起これば
それに対応できずに必ずトラブルになる」
決められた通りやれば大丈夫と
心が働かなくなれば
変化についていけず
失敗や事故の原因となるのだ。