プロの価値
世界の一流レストランは
最近、日本の若者を雇用しようとしないのだという。
彼らはすぐに
「労働条件は?休日は?給料は?」
と質問して
世界の錚々たる三つ星シェフたちを呆れさせるからだと。
ふと、こんな話を思い出した。
ある巨大船のエンジンが故障し
誰も修理できなかったため
30年以上の経験を持つ機械技師を雇った。
彼はエンジンを隅から隅まで入念に点検した。
すべてを見終わると
エンジニアはバッグから小さなハンマーを取り出した。
彼は優しく何かを叩いた。
すぐにエンジンは息を吹き返した。
エンジンは直った!
一週間後
機関士は船主に
この巨大船の修理にかかった総費用は
20,000ドルだと言った。
「えっ!」
と船主は言った。
「ほとんど何もしていないじゃないか。
詳細な請求書を出せ」
答えは簡単だった。
ハンマーで叩く:2ドル
ノックする場所とどのくらいで叩けばいいかを知っている:19,998ドル
日本の一流レストランでは
残業時間の関係で
下準備を
若手ではなく
シェフがやっているケースが多くなっているそうだ。
料理の世界に限らず
塾の世界でも同じようなことを聞くことがある。
自分の専門知識や経験こそ
他との違いであり
評価されるべきものなのだ。
私はそう思う。