ハチとハエ
数匹のハチとハエを入れたビンがある。
これを横に倒し、
底を明るい窓の方に向け、
ふたを開ける。
実験の結果、
ハチは明るい方向に出口を求めて、
“底”への突撃を繰り返すが、
もちろん出られない。
次第に疲れて動かなくなってしまった。
一方でハエは2分とたたずに、
ビンの口から出ていった。
ハチは光を好む習性があり、
その方向に出口があると知っているという。
だが、この実験では
「知っていること」が、あだになってしまった。
一方でハエにはそうした習性がないため、
ひたすら飛び回っているうちに、
出口を見つけることができたのだという。
昆虫の話とはいえ、
人間の世界にも通じる示唆がある。
万般にわたって変化の激しい時代。
過去の経験や手法が生きる時もあれば、
逆に解決を妨げることもあろう。
時には見方を変え、
柔軟な発想で捉え直す中で新しい道も見えてくる。
“今まで通り”“これくらいで何とかなる”は惰性だろう。
日々、生まれ変わった気持ちで挑戦すれば、
新しい未来が開けてくる。