ドキュメンタリー映画
私は食通でも何でもない。
というよりも、味音痴だ。
でも、料理人の言葉を読んだり聞いたりするのは好きだ。
すし職人のドキュメンタリー映画を観た。
私にとって、すしと言えば廻っているすし専門だし
そもそも廻っているすしすら
めったに食べることがない。
世界的に日本食ブームが続いている。
中でもすしは最もシンプルな日本料理の神髄。
このドキュメント映画はすし職人の生き様を描いているが、
これは古き良き時代の日本人の生き様でもある。
真面目に地道にコツコツ努力を重ねる。
人に喜んでもらう為に労力を惜しまない。
わずかな違いを生み出すためのものすごい手間。
これを撮影したのは外国人だという。
外国人の目を通して見るすし職人から、
我々日本人が学ぶことがあった。
特に塾の参考になるところがたくさんあった。
「どのようにすれば学力が上がるか」
この問いに対する答えは一つではない。
それは、その生徒の性格・理解力・メンタル・コンディションなどなど、
あらゆる要素によって決定されるのであって、
なかなか一般的な答えは出すことができない。
本当に「その生徒次第」としか言いようがないところがある。
まあ、私自身がまだまだへなちょこ職人だからかもしれないけれど。
ふっと、かつて私の師匠に言われたことばがよみがえる。
「教えすぎないこと」
最近は、
この子には、ここはしっかりと理解してもらって、
絶対に間違わないように仕上げておかないとと思いすぎている。
はっと気づかされる。
次回から改善しなければ。
このドキュメンタリー映画をみてよかった。
お寿司を握るのに修業や経験が必要なのは言うまでもないだろう。
それだけでなく日々「手間」と「時間」がかかる。
これは塾も全く同じ。
本当に「手間」も「時間」もかかることばかりだ。
でも「人に何かを教える」ということはそういうものだと思っている。
私もこの世界に足を踏み込んで30年以上が経過したけれど
「職人のはしくれ」ぐらいにはなれたのだろうか。
感謝の気持ちを忘れずに、これからも頑張っていこう。