カキン

現実世界を「マコト」とすれば、

 

アニメやゲームの世界は「ウソ」となる。

 

悪魔の実なる果実があったり、

 

妹が鬼になったり、

 

そんなのは作りあげられたウソの世界の話だ。

 

 

 

人はウソをつかれたり、

 

だまされたりするような

 

「マコト」のなかのウソを許さない。

 

場合によっては犯罪となりさえする。

 

 

でも、

 

作られた「ウソ」のストーリーに

 

「マコト」以上のものを見出し、

 

その世界にどっぷりと浸ったりすることがある。

 

この場合は、

 

「ウソ」だということを

 

承知の上で

 

自らの意志で

 

没頭するのだ。

 

だから、その「ウソ」は

 

犯罪どころか

 

感謝さえされるのだ。

 

さらに

 

場合によっては、

 

お金を払ってまでも

 

その世界とがっちりとつながっているのだ。

 

 

 

先日、

 

小学生との会話の中で、

 

「カキン」って言葉が出てきた。

 

今、熱中しているゲームがあって、

 

原則無料でプレイできるのだが、

 

お金を払うことで、

 

特別なアイテムとかダンス?が入手できるということだ。

 

「課金」ということか。

 

でも、課金ということは、

 

料金を課すということだ。

 

似た言葉には、

 

課税がある。

 

税金を課すという言葉だ。

 

「課す」とは、

 

義務や負担を割り当てることだ。

 

だから課税の主語は、

 

自治体や政府になるし、

 

課金の主語は、

 

事業者やゲーム運営会社になる。

 

 

 

気になったのは、

 

「課金する」「課金した」

 

のように

 

自分を主語にして

 

言っていたこと。

 

 

自分を主語にした場合は、

 

「課金」ではなく、

 

「納金」

 

つまり、料金を納めるのほうが適正な言い方だ。

 

 

 

ゲームのことを話すその子の

 

とても楽しそうな表情を見ていたら、

 

言葉遣いの違和感なんかよりも

 

どんな面白いゲームなのかのほうが気になってしまった。

 

ちょっとやってみようかな。

 

 

次回会った時に

 

課金と課税のことばの意味は教えてあげよう。

 

 

 

 

 

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