ながい坂をのぼりはじめよう
山本周五郎の『ながい坂』という作品がある。
徒士組という下級武士の子に生まれた主人公の小三郎は
八歳の時に偶然経験した屈辱的な事件に深く憤り
人間として目ざめる。
彼は学問と武芸にはげむことでその屈辱をはねかえそうとした
出世を焦る彼に
師が山登りに例えて諭す場面がある。
「一足跳びにあがるよりも
一歩ずつ登るほうが途中の草木や泉や
いろいろな風物を見ることができるし
それよりも一歩一歩を確かめてきた
という自信をつかむことのほうが強い力になるものだ」と。
受験も山登りに例えられることがある。
子どもたちがのぼる高校受験の山。
一人ひとり違う山だ。
前人未踏の道程だからこそ苦難もある。
が、たとえわずかな前進も
頂への確かな一歩だ。
昨日でうちの塾生たちの高校入試の全日程が終了した。
本当にお疲れ様でした。
来年は2/16が公立高校受験日だ。
次の挑戦者たちはちょうどあと1年。
頂に向けて確実に一歩ずつ歩み出していきたい。