しくじり
最近行った近所の書店で
『しくじり』という言葉のついている題名の本がたくさんあることに気付いた。
いろいろなジャンルにわたるのだけれども
特に多かったのは歴史分野だ。
みんなが知っている
歴史に残る偉人たちの“失敗談”が紹介されている。
偉人といえども“完全無欠”ではなく
むしろ多くの欠点や失敗があったことにほっとするのだろう。
同時に
そうした失敗から立ち上がり
信念を貫いたからこそ
偉業を成し遂げられたのだと改めて思う。
「失敗学」で知られる東京大学名誉教授の畑村洋太郎氏は
自らの失敗から学ぶ「体感学習」の大切さを強調する。
すなわち、失敗して“つらい”“悔しい”と強く思う時
その失敗体験が心に根付き
新たな知識を受け入れる素地ができる。
「その素地の有る無しが、失敗をバネにできるかできないかの差」と氏は語る。
“同じ失敗はしない”という負けじ魂が
成長への大きな力になる。
だからこそ失敗した時に落ち込んだりせず、
“なぜ失敗したのか”を考え抜くことを習慣とし、
新たな行動を起こすのだ。
失敗から学ぶことができれば
その失敗は“成功”に変わるともいえよう。
かけがえのない“宝の思い出”であり
“後世への贈り物”にもなる。