2匹のカエル

2匹のカエルがいた。

 

ある日、

 

二匹のカエルは穴に落ちた。

 

穴はカエルのジャンプでは

 

越えられないような深さだった。

 

2匹は必死にその穴から出ようと

 

何度も跳んでみたが

 

穴のふちには届かなかった。

 

 

 

そのうち

 

仲間のカエルたちがやってきて、

 

二匹を応援し始めた。

 

ガンバレ、ガンバレ、

 

きっと出られるぞ。

 

カエルはその声を聞き

 

がんばってみたが、

 

それでもふちには届かなかった。

 

 

 

応援の声は次第になくなり、

 

ふちからのぞき込む仲間たちは

 

諦めの声を上げ始めた。

 

がんばったけど・・・・

 

仕方がない・・・・

 

ムリだ・・・・・

 

 

 

そうした声がカエルにも届き、

 

一匹はついにジャンプすることを

 

やめてしまった。

 

そして、

 

希望を失ったカエルは

 

静かに死んでいった。

 

 

 

もう一匹のカエルは

 

それでも

 

ずっとジャンプを続けていた。

 

周囲の諦めムードの声が聞こえる中、

 

何度も何度も跳び続けたカエルは

 

とうとう

 

穴のふちに到達した。

 

穴から這い出すことができたのだ。

 

 

 

仲間たちは驚き、

 

そのカエルの周りに集まり、

 

賞賛の声をかけた。

 

 

 

 

ところが、

 

穴から脱出したカエルは

 

ぽかんとした顔をして

 

反応しない。

 

仲間たちも怪訝な顔で

 

そのカエルを見つめる。

 

 

 

穴から抜け出したカエルは

 

耳が聞こえなかった。

 

励ましも

 

諦めも

 

そのカエルには

 

届いていなかったのだ。

 

そのカエルには

 

ひたすらに

 

到達すべき出口が

 

見えていただけだった。

 

 

何かを成し遂げたいのならば

 

周囲と距離を置き

 

ただひたすらに

 

為すべきことを為せ

 

という話だ。

 

 

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