言葉

ご存じ人気アニメ・ドラえもん、テレビで放送されてから半世紀。

 

私が小さい頃はテレビにかじりつくように見ていた。

 

たしか毎日のように放送していたと思う。

 

中学生くらいからあまり見なくなって

 

今に至っている。

 

だから、ドラえもんの声が水田わさびさんに代わってから

 

もう17年も経っているというのに、

 

今でもあの声は私にはしっくりとこない。

 

 

私の中でのドラえもんの声といえば大山のぶ代さん。

 

26年も担当されていた。

 

彼女の独特の声は、茶の間の子どもたちの心をつかんでいた。

 

あの当時、よく声まねをしていた。

 

独特な声だからこそ、ドラえもん=大山のぶ代さん だったのだ。

 

 

 

 

 

大山さんは、中学時代、その声に悩んだことがあるそうだ。

 

授業での発言に笑い声が起こる。

 

男子生徒に囲まれて「お前の声はぶっ壊れてるぞ」とも。

 

次第に無口になり、

 

学校へ行くのが嫌になった。

 

異変に気づいたのは母だった。

 

悩みを打ち明ける大山さんに、

 

母は「あなたらしくもない。声を出すクラブで、どんどん出しなさい」と。

 

慰めるどころか力強く背中を押した。

 

放送研究部へ入部した大山さんはやがて、

 

声を出すことが大好きになった。

 

母のあの時の言葉が声優の仕事につなげてくれた、と大山さん。

 

 

 

 

 

高校1年生は、そろそろ2年次の教科選択をするところが多い。

 

昨日、卒塾生から相談があった。

 

その子には将来やりたいことがある。

 

でも、文系とか理系とか決めてはいない。

 

日本史か世界史か、生物か化学か、悩んでいる。

 

教科特性や大学入試のことを伝えた。

 

ただし、どちらを選んでも、暗記要素が強いものばかりだ。

 

どれも大変なことは間違いない。

 

だから、「やっぱり、あっちを選んでおけばよかったかも・・・」

 

と、思うことは一度どころではないだろう。

 

大事なことは、その選択が合否を左右するのではなく、

 

コツコツと積み上げていくことこそが大切なのだ。

 

選ぶ教科は、なりたい自分になるための武器だ。

 

だから、選んだあとは、日々研ぎ澄ましていくのだ。

 

そんなことをアドバイスした。

 

将来、自分の思い描く道を歩んでいてほしい。

 

そのために、受験とは別に、自分の将来につながるようなことにも

 

取り組んでみるといいと思う。

 

受験教科という武器を研ぎ澄ますことは

 

あくまで手段に過ぎない。

 

自分の道を進むという本質を忘れないことが大切だ。

 

大山さんが放送研究部で、声を出す楽しさという

 

本質に触れたように。

 

 

 

大山のぶ代さんのお母さんの言葉のように

 

私も言葉で生徒たちを応援できるようになりたい。

 

包み込むような温かい言葉、

 

厳しい叱咤、無言の応援もある。

 

言葉に込めた成長への願いは必ず届くと信じていたい。

 

今日から中学1・2年生の面談が始まる。

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