男女同数

同じ公立高校と言っても

 

埼玉県立高校と東京都立高校には多くの違いがある。

 

そのうちの一つが、共学校の男女別定員。

 

東京都立高校は男女同数にしているけれど、

 

埼玉県立高校は特に何もない。

 

だから男女比がアンバランスな学校もある。

 

例えば令和3年度の和光国際高校の男女別生徒数は

 

男子314名に対し女子645名である。

 

仮に男女同数にするならば、

 

本来合格しているはずの女子が多数不合格になり、

 

不合格であるはずの男子が多数合格することになる。

 

どちらが良いかと言われると価値観の問題となってしまうのだ。

 

 

 

都立高校入試で男女同数の定員にしているから

 

合格最低点に男女差が生まれる現象の実態について新聞が取り上げている。

 

以下のリンクをご覧あれ。

https://mainichi.jp/articles/20210526/k00/00m/040/003000c?fbclid=IwAR39JUaEvyYqyaCjjGKPuSV-is5cQchZUGaGM_msF546XTLQOFAh815c7qA

 

https://mainichi.jp/articles/20210526/k00/00m/040/009000c?cx_testId=123&cx_testVariant=cx_5&cx_artPos=0#cxrecs_s

 

学内の多様性を調整することが正義なのか、

 

それとも、純粋に点数で入学者を決めることが正義なのか、

 

非常に難しい問題だ。

 

しかし、米国の有名大学では、

 

学生がアジア系ばかりになるのを防ぐために

 

入試の成績調整をしているという話もある。

 

多様性を重視しているのだ。

 

さらにいうと、東京都ならではの問題として

 

小学校卒業段階で、学力上位層の男子が大勢抜け、

 

女子は中堅や下位も抜ける中学受験抜きに語れないだろう。

 

国家公務員総合職も、試験合格者は男性の方がかなり多いけれど、

 

2015年に「女性採用を3割以上にする目標」が閣議決定されて

 

女性の採用比率が突然上昇した。

 

難関試験に合格しても採用されるのは、

 

ざっくり男性は3人に1人、女性は2人に1人、

 

事実上のクオータである。

 

入試にしろ採用にしろ国会議員定数にしろ、

 

クオータ制は時代の要請ではあるが感情の問題でもある。

 

入学試験だけでなく入社試験など様々な場面で出てくる問題だろう。

 

もしかすると公表されていないものもあるかもしれない。

 

都立入試はあらかじめ男女枠があることを告知しているだけ、

 

ましなのではないだろうか。

 

要素が複雑に絡み合った問題を、

 

問題の切り分けをしないままに、

 

ある視点からだけ解決しようとすると、

 

必ず別のどこかにしわ寄せがいく。

 

一筋縄ではいかない問題なのだ。

 

男女同数の学習環境にすることが望ましいとする立場をとるか、

 

純粋に入試での点数による合否判定が男女平等という観点から望ましいとする立場をとるかで、

 

答えも変わる。

 

学校とは何なのか?

 

入試をするのは何のためなのかという問題にまで議論は発展する。

 

皆さんはこの問題をどう思いますか?

 

 

 

※2か月ほど前のNHKの特集もご覧あれ

https://www.nhk.or.jp/shutoken/wr/20210325.html

 

https://www.nhk.or.jp/shutoken/wr/2021041e.html?f=wr-20210325

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