大丈夫
「学校、大丈夫?」
「勉強、大丈夫?」
親は、つい子どもに聞いてしまう。
何げない一言だが、教育評論家の尾木直樹氏の指摘は手厳しい。
「『大丈夫?』という言葉はコミュニケーションでも何でもない。
きっと大丈夫に違いないという、大人の自己満足に過ぎない」と。
良い親子関係を築くためには、
〝子どもの目や表情を見ながら、具体的に質問することが大事〟と同氏。
そうやって初めて、子どもの心の中にあるものを引き出せる。
親子といっても、人格は別々。
あうんの呼吸で、意思が通じていると思わないほうがよい。
意識して、〝良質の対話〟を心掛ける必要があろう
その努力はまず、「子ども」への見方を改めることから始まる。
子どもは、未来を担い立つ、崇高な人格をもった、使命深き社会の宝だ。
決して、親の所有物などというとらえ方ではいけない。
向き合うだけの関係から一歩離れて、
「社会の中の子ども」
「未来をつくっていく子ども」へと視野を広げてみると、
子どもたちと関わる使命の深さが見えてくる。
掛ける言葉も、きっと変わってくるだろう。
こどもとこどもの関係においても同様だ。
友だちや先輩・後輩に対しても
良質な対話を心掛けたい。