四季
この春、新たな旅立ちをした人の中には。
思い通りの進路を勝ち取った人も
希望とは異なる道に進む人もいる。
そろそろ気付いている人もいると思うけれど
志望校に受かった=成功が保証される
そんなことはありえないのだ。
ある名門校は毎年多くの志願者が挑戦する。
栄冠をつかむ人もいれば
不合格の友もいる。
涙をのんだ人に励ましの手紙を送ることが
その学校の伝統になっている。
この手紙で決意新たに出発した多くの人がいる。
北海道の少年もその一人。
残念な結果だったが
「受験してよかった」と言う。
目標へ頑張り続ける「自身の力」を発見できたからだ。
励ましの手紙を胸に
今、彼が立てた目標がある。
「挑戦王」だ。
山本周五郎は
エッセー「人生の冬・自然の冬」の中で
「人生にも四季があり
好況と不況とはつねに付いてまわる」と綴った。
人生には“試練”という厳冬の季節が巡ってくる時がある。
その時、“絶対に負けない”との強い心で
目前の課題に立ち向かうことができるかどうか。
それをなし得た人に
春は爛漫と咲き誇る。
いかなる道であれ
腐らず
あきらめず
何があっても前へ進み続ける日々でありたい。