傍観者でなく建設者に

早いもので今年も

 

あと数日だ。

 

一年を振り返って

 

「今年はこれを成し遂げた」と胸を張れる人は幸せだ。

 

多忙な中にも

 

大いなる理想と目的に生き抜く人生には

 

生命の充実感がある。

 

 

 

 

 

世界文学の最高峰と評されるダンテの『神曲』

 

その中にハッとさせられる一節があった。

 

ダンテが師ウェルギリウスと

 

地獄の門をくぐると

 

そこには嘆きの声を上げる亡者の群れがいた。

 

この人たちは誰か?

 

ダンテの問いに師は答える。

 

これこそ

 

恥もなく

 

誉もなく

 

凡凡と世に生きた者たちの

 

なさけない魂のみじめな姿だ」と。

 

悪はなさないが

 

善もなさなかった傍観者を

 

ダンテは糾弾した。

 

中途半端に生きた人間は

 

結局中途半端にしか死ねない。

 

同じ生きるのなら

 

善をなせ、正義に生きよ!

 

不屈の詩人の叫びは、時代を超えて輝きを放つ。

 

人間は

 

ともすれば困難や労苦のない安逸な世界に憧れる。

 

だが

 

建設や前進への苦闘なき自己満足の生き方は

 

いいように見えて

 

真の魂の充足をもたらさない。

 

人生の「建設者」の誇りを胸に

 

本年を総括し

 

新年をスタートしていこう。

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